ワイン

フランス各地のヌーヴォーとフレッシュな料理で祝う11月

山本真紀 山本真紀 , ワインライター 2021.11.16
Beaujolalis Nouveau & Fresh cuisine

毎年11月になると話題に上るのがボージョレ産の新酒、ボージョレ・ヌーヴォー。11月の第三木曜日が解禁日と定められているのは、有名な話です。本国フランスよりも日付変更線に近い日本のほうが早く解禁されることもあって、0時ジャストで栓を開けて乾杯するイベントは、いつも大盛り上がりですよね。ところで、ヌーヴォーはボージョレ産だけではありません。フランス各地の新酒とともに、秋の訪れを祝ってみませんか。

赤、ロゼ、白と揃うフランスの新酒

夏の終わりから秋にかけて収穫されたブドウを素早く醸造させ、収穫年内にリリースされるのが新酒です。フランスでは、ヌーヴォーやプリムールと呼ばれています。

ボージョレ・ヌーヴォーはガメイという名のぶどうを使い、フレッシュ&フルーティな味わいに仕上げる赤ワインが主流ですが、最近は色のきれいなロゼも人気に。
また、ボージョレ地区の北に位置するマコン地区では、マコン・ヴィラージュ・ヌーヴォーが造られています。マコンはシャルドネを使った白ワインの産地として知られており、ヌーヴォーも白ワインが人気なんです。

そういえば、ボージョレもマコンもブルゴーニュ地方の一部。なら、ブルゴーニュでしか新酒は造られないの?……いえいえ、そんなことはありません!

ブルゴーニュからさらに南下したローヌやプロヴァンス、ラングドック地方も新酒の産地として認められています。
さらに北のロワール地方では、ミュスカデ種を使った白の新酒に加え、ボージョレと同じくガメイ種の新酒も。同じぶどう品種で産地違いの新酒同士、飲み比べてみるのも楽しいですよ。
 

今年の新酒、出来は「いつも最高」??

新酒は、その年のワインがどのようなスタイルなのか判断するバロメーター的な役割も果たします。
この時期になると「今年のボージョレ・ヌーヴォーは最高」とのニュースが飛び交いますよね。
そして、「毎年、最高って言われてるのでは!?」と疑問に思う人もいるでしょう。
確かに、ひと昔前までは「今年は酸味が強めかな」など年毎にキャラがクッキリ出て、ぶどうの出来が判断しやすかったのでした。しかし近年は栽培や醸造技術がぐんと進み、新酒を含めたワイン全体の品質が安定してきました。
つまり、毎年連続してヌーヴォーが高品質に仕上がるのは、ワインメーカーたちの努力の賜物でもあるのです。
ただし、収穫量だけはお天気次第。
2021年は記録的に寒い春でぶどうの成長期に霜が降り、例年の半分の量しかぶどうが収穫できなかったエリアもありました。
もしかしたら、あなたが手にした2021年産の新酒は、例年以上に貴重なワインかもしれません。
とはいえ新酒はもともと、「今年も無事にぶどうが収穫できた!」と皆で祝いの気持ちを分かち合うためのカジュアルワイン。
収穫量が半減しても、値段が倍にはならないのが、ありがたいポイントです。

和ハーブたっぷりのお刺身セットと

さて、フランスのフレッシュな新酒を味わうときは、料理もフレッシュにしてみては。
朝獲れの野菜や魚介がスーパーでも簡単に入手できる日本ですから、食材は選び放題。
もちろん、フランス料理でなくてかまいません。
週末用に買い込んだ鮮度の高いお刺身セットなんてのも、手軽でピッタリくるんです。
ときにハーブに似たグリーンなフレーバーを持つフランスの新酒に合わせて、日本のハーブや薬味をあしらってみては。
醤油のほか、梅酢、ゆずこしょう、塩漬け茗荷などで塩気をプラス。
そして、ねぎ、みつば、かいわれ大根、しそ、をまるでサラダのようにたっぷり小皿へ取り分け、お刺身でくるんでパクッ!
日本のハーブは西洋のハーブより穏やかな香りのものが多いので、パワフル過ぎない新酒と合わせると、ちょうどいいバランスがとれますよ。


ほかにもフレッシュな食材を使ったアイデア料理はたくさん。
プロ伝授のレシピも参考に、今秋もフランスの新酒で何度も乾杯してください
 

抹茶
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AOP カマンベール・ド・ノルマンディー
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