フランス・ブルゴーニュ地方にある白ワインの銘醸地、シャブリ。
その夏のひとときをたどるVlogが公開されました。
案内役の「GOROGORO KITCHEN」のMamikoさんが訪れるのは、家族経営の「ドメーヌ・ド・ショード・エキュエル」と、歴史が息づく「ドメーヌ・ラロッシュ」。
畑、カーヴ、そして小さな町の風景が、やわらかな陽光の中でゆったりと時間を刻みます。
三世代でつなぐ畑と暮らし 〜ドメーヌ・ド・ショード・エキュエル〜
6月末のシャブリは、青空と涼風に恵まれた気持ちのいい季節。
3世代が一緒に働く「ドメーヌ・ド・ショード・エキュエル」の畑では、“パリサージュ”と呼ばれる枝の誘引作業の真っただ中でした。ポケットいっぱいの留め具とともに、枝をワイヤーに通して整えながら歩くジャンヌさんの足元には、犬のズズも寄り添い、のどかな空気が流れています。

© Yas
作業のあとは、家の中で家族みんなとテーブルを囲んで昼食を。
陽の光が差し込むダイニングに、美味しそうな家庭料理と笑い声があふれます。
大きなイベントはなくとも、こうした日常の一場面こそが、土地に根づいた豊かさを伝えてくれるようです。
2025年は霜の影響もなく、ブドウの房は順調に育ち、このままいけば9月初旬には収穫の予定だとか。
初夏のやわらかな陽ざしの下で、すくすくと育っているブドウの木々…2025年ヴィンテージのシャブリを味わうのが楽しみになってしまいます。
格式と革新が息づく 〜ドメーヌ・ラロッシュ〜
後半は、シャブリの名門「ドメーヌ・ラロッシュ」へ。
その拠点である「オベディアンスリー(L’Obédiencerie)」は、かつて修道士たちが暮らしワイン造りをしていた、9世紀から続く歴史ある建物です。今もこの場所で、ラロッシュのシャブリ・グラン・クリュが静かに熟成されています。
見学は、静かな石造りのカーヴから始まります。
まず目にしたのは、熟成樽の洗浄作業。
ひとつひとつの樽をていねいに洗い上げ、次のヴィンテージを迎える準備を整えていく姿に、ワイン造りの静かな緊張感が漂います。

© Yas
地下のカーヴには、13世紀の木製プレス機や、歴代のヴィンテージボトルがずらり。
石灰岩の地層がむき出しになったカーヴでは、土と岩とワインがひとつに繋がっていることを実感できます。
テイスティングでは、プティ・シャブリからシャブリ、シャブリ・プルミエ・クリュ、シャブリ・グラン・クリュまで、シャブリの格付けを順に体験。畑ごとの違いが、味わいとなってグラスに現れる——そんなテロワールの奥深さを感じられます。
畑の香り、カーヴの静けさ、グラスに立ちのぼる記憶。
シャブリのぶどう畑に包まれる“夏時間”を、画面越しにどうぞ。
▼登場スポット情報
■シャブリのシテ・デ・クリマ・エ・ヴァン・ド・ブルゴーニュ(Cité des Climats et Vins de Bourgogne à Chablis)
・所在地:1 bis rue de Chichée, 89800, Chablis
・URL:https://www.citeclimatsvins-bourgogne.com/en/cite-in-chablis/#pll_switcher
■ オステルリ・デ・クロ(L'Hostellerie des Clos/ホテル・レストラン)
・所在地 : 18 rue Jules Rathier, 89800, Chablis
・URL:http://www.hostellerie-des-clos.fr/
■ ドメーヌ・ド・ショード・エキュエル(Domaine de Chaude Ecuelle)
・所在地:35 Grande Rue, 89800 Chemilly sur Serein, France
・URL:https://www.chaudeecuelle.com/
■ ドメーヌ・ラロッシュ(Domaine Laroche)
・所在地:22 Rue Louis Bro, 89800 Chablis, France
・URL:https://www.larochewines.com/en/domaine-laroche
■ル・モーフー・シャブリ(Le Maufoux Chablis/レストラン)
・所在地:10 Rue Jules Rathier, 89800 Chablis, France
・URL:https://www.lemaufoux-chablis.fr/restaurant-chablis.html