Irouléguy: The little appellation with a big future
取材

大成長を遂げる小さなアペラシオン、イルレギー

Pierrick Jegu Pierrick Jegu, エディター 2022.07.26

バスク地方ではワインを生産しています。それも、平凡なワインではありません!小さなアぺラシオン、イルレギーには、リウスペイルス「族」のアレトゥシェアのような素晴らしいドメーヌをはじめ、赤・白・ロゼ3の注目すべきワインを生産する能力があります。その証拠を見ていきましょう

フランス南西端、フランスの地図の一番左下に、未だにほとんど知られていない小さなワイン産地があります。そう、バスク地方を内陸へと進み、サン=ジャン=ピエ=ド=ポール近郊の小さな村の名を冠したアペラシオン、イルレギーこそ、今回の目的地です。目を閉じて、思い浮かべてみてください。緑に覆われた山々…ピレネー山脈が眼前に横たわっています。
村に立ち並ぶ家々の壁は真っ白で、瓦屋根の下にのぞく雨戸の赤や緑と好対照をなしています。ここでは、ぶどうの木は緩やかなカーブを描く地形に沿って植えられており、時には急斜面に一面の段々畑が広がります。なんと素晴らしい眺めでしょう!

Irouléguy: The little appellation with a big future
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    小さなアぺラシオンですが…

    イルレギーは240ヘクタールのとても小さなアペラシオンですが、地元のワイン生産協同組合に加盟する生産者に加え、自前の醸造施設を持つ12の生産者がいます。ワインの品質とぶどう畑の面積は比例しないという良い例です!
    ボルダシュリア
    のエロリ・レカとブリス・ロブレ、ギュティジアのセバスチャン・クロゼルとセシル・サバなど、若い生産者が率いるいくつかのドメーヌが誕生するなど、イルレギーは長年にわたって素晴らしいダイナミズムを見せてきました。
    そうした生産者の多くは、環境・植物・ぶどうを尊重し、エシカルな考え方のもと有機またはビオディナミ農法を採用しています。ブラナ、イラリア、そしてリウスペイルス家のアレトゥシェアといった先人たちの奮闘
    により、無名だったこのアぺラシオンは一躍有名になったのです。

    Irouléguy: The little appellation with a big future
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    存在感あるドメーヌ

    テレーズとミシェル・リウスペイルスは、真摯に、正確に、インスピレーションを持ってテロワールをボトルに詰め込むことで、彼らのワインを南西部で最も人気のあるワインの一つとして確立させました。彼らのワインの品質はその人気に十分値します。イルレギーでは赤・白・ロゼ3色のワインが生産されています。タナ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンから造られる赤ワインは生き生きとしていてエネルギッシュ。若いうちは果実味がはじけ、場合によっては長期熟成に適するものもあります。赤ワインと同じぶどう品種から造られるロゼは色が濃く、深みがあり、プールサイドで飲まれるような流行の最先端を行くロゼとは一線を画しています。最後に、グロ・マンサン、プティ・マンサン、クルビュ、プチ・クルビュは、大きな可能性を秘めた白ワインを産み出します。ドメーヌ・アレトゥシェアの白ワインは素晴らしいものです。テロワールを反映したきれいなミネラル感に繊細なアロマ、パワフルかつフレッシュでバランスに秀でているのはビオディナミの賜物です。

    Irouléguy: The little appellation with a big future
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    持続可能性

    ここ数年、テレーズとミシェルは別の地でワイン造りの腕を磨いていた息子たちに徐々にドメーヌをまかせるようにしています。そして今、二人の息子、イバンとテオ=ビセンテは両親の愛情に包まれながら、そのほとんどが自宅よりも高台にあるぶどう畑で働き、畑とのつながりを大切にしながら、貴重な生物多様性を守っています。
    収穫シーズンのたびに持ち込まれる素晴らしい原料をセラーで醸造するのもまた、彼らの仕事です。収穫を大切にし、地元の陶芸家やワイン生産者の友人たちと一緒にデザインした小さなアンフォラ(樽やドリア)で、熟成まで見守ります。このように親から子へと滑らかに受け継がれている様子を見ると、ドメーヌ・アレトゥシェアの未来は明るいと思えます。彼らなら、ヴィンテージを重ねるごとに楽しいワインを生み出してくれることでしょう。これからも目が離せません!

    Irouléguy: The little appellation with a big future
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    テイスト・フランス・マガジン セレクション

    ドメーヌ・アレトゥシェア イルレギー 「エゴシュリ(Hegoxuri)」 2020
    この白には、主にグロ・マンサン、それにプティ・マンサンとプチ・クルビュを加えた3種類のぶどう品種と、砂岩と頁岩の2つのテロワールがブレンドされています。最高のワインです。優しさと緊張感、エネルギーと正確さのバランスから、偉大なエレガンスを感じさせるワインです。

    ドメーヌ・アレトゥシェア イルレギー ルージュ・トラディション(Rouge Tradition2020
    カベルネ・フランとタナのブレンド。太陽を感じさせる元気なワインですが、重苦しさや強引さはありません。フルーティーで肉厚で、喜びにあふれたワインです。

    ドメーヌ・アレトゥシェア イルレギー 「ハイツァ(Haïtza)」2018
    同ドメーヌの偉大な赤ワインですが、まだ青春期にあるワインです。もう数年間セラーで静かに成長させれば、非常に率直で繊細で深いテロワールの表現を楽しむことができるでしょう。

    みりん
    みりん
    ジャンボン・ド・バイヨンヌ IGP
    ジャンボン・ド・バイヨンヌ IGP