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国境なきぶどう園/ワイン造りのMix & match

Pierrick Jegu Pierrick Jegu, エディター 2021.04.18
Winegrowers without borders - Mix & match wine production
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ここ数年、フランスのワイン生産は過去になくグローバル化が進みオープンになっています。フランスでワインを造る外国人が増え、外国の生産者との交流が活発になり、フランスの小規模ドメーヌが続々と海外市場に輸出しているのです。

イタリアなどと同様、フランスはワイン生産国の中で最もテロワールの多様性があり、それゆえにワインの多様性がある国の一つです。ワイン大国としてのプライドがあったためか、フランスがは長い間少々閉鎖的で、フランスのワイン愛好家が外国ワインを知らず、ワイン生産者は海外のワイン製造の様子をほとんど知りませんでした。しかし、その時代はもう終わり。色々な場面で、フランスのワイン業界が世界に向けて開かれた時代になりました。

旅と交流

フランスに定住してワイン造りに取り組む外国人や、海外でワインを造るフランス人は、数十年前にはごく稀でした。それが今ではずいぶん変わり、投資家ではなく、自分たちでワインを造るワイン生産者が増えているのです。フランス南部の山地ラングドックではマス・フラキエのピエール・ジェキエ氏のようなスイス人が、フランス南東部のジュラではドメーヌ・デ・ミロワールの鏡健二郎氏のような日本人がワインを造っています。

逆に、スペインではリオハのオリヴィエ・リヴィエール氏、また、トゥレーヌ地方のヴーヴレイと南アフリカを行き来してワインを造るヴァンサン・カレム氏のようなフランス人醸造家もいます。そして、外国に移住しないワイン生産者たちも、外国の同業者と進んで交流する時代です。栽培方法や醸造・熟成の方法など、技術面について経験を共有しています。

ビオディヴァンのような多国籍のワイン生産者が集まるグループ内でも、ますますオープン化している見本市でも、「国際的な」交流が進んでいるのです。そこでは、国境も閉鎖性もありません。アルザスの生産者がドイツの素晴らしいリースリングについて話し、他の生産者たちはイタリアに続きフランスでもオレンジワインが復活している話や、ナチュラルな発泡性ワインが多くの国で流行している話をするのです。

ワイン貿易の変化

シャンパーニュ地方が世界中に「泡 」を送り、ボジョレー地方が多くの地域に新酒を送り、偉大なボルドーやブルゴーニュワインが国を超えて人気を博していることは、以前から変わっていない周知の事実ですが、今日では、フランスの他の地方からもワインが輸出されています。これは、マイナーなアペラシオンを含め、フランスのぶどう園を巡る外国人輸入業者が増えたおかげです。一方で、セレクションの大部分は国内ワイン中心ではあるものの、フランスに拠点を置くワイン商、ソムリエ、レストラン経営者の中には、ヨーロッパ諸国のワインや新世界のワインにも興味を持つ人が増えています。地産地消の習慣や排他主義が未だに存在するとはいえ、ワイン業界はここ数年かつてないほど開放的になっており、それに合わせてワイン生産国フランスも開放的になってているんです!

テイスト・フランス・マガジンのワインセレクション

Mas Foulaquier – IGP Saint-Guilhem-le-Désert – « La Chouette blanche » 2017(マス・フラキエ、IGPサン=ギレム=ル=デゼール、「ラ・シュエット・ブランシュ」2017年)

ラングドックの白ワインは重たいだなんて、誰が言ったのでしょう。スイス出身のワイン醸造家、ピエール・ジェキエ氏のワインは、その逆を証明しています。30ヶ月間熟成されたこの素晴らしい白ワインは、柑橘系果実のノートが中心で、とてもエレガントなミネラルの味わいがあります。

 

Domaine Matassa – Vin de France - « Romanissa » 2019(ドメーヌ・マタッサ、ヴァン・ド・フランス、「ロマニッサ」2019年)

トム・ルッベ氏はニュージーランド出身ですが、南アフリカ経由でフランスにやってきました。彼が選んだ土地は、フランス内陸の地ルシヨン、壮大かつ時には大変な労働を必要とするテロワールです。ここにロマニッサが誕生しました。目立ちたがり屋ではありませんが、静けさ、自然さ、気品を感じさせるワインです。まさに南部のブルゴーニュのよう。

 

Domaine des Miroirs – Vin de France – « Entre deux bleus Les Saugettes » 2016(ドメーヌ・デ・ミロワール、ヴァン・ド・フランス、「アントル・ドゥ・ブルー・レ・ソージェット」2016年)

鏡健二郎氏は、コルナスでティエリー・アルマンなど偉大なワイン生産者に師事しました。今ではジュラ南部に数ヘクタールの畑をもつ鏡健二郎氏は、白い花と黄色い果実のアロマを持つ、稀に見る純度の高いサヴァニャン100%キュヴェの素晴らしいワインを生産しています。

 

Château des Rontets – Pouilly-Fuissé – « Les Birbettes » 2017(シャトー・デ・ロンテ、プイィ・フュイッセ、「レ・ビルベット」2017年)

あらゆる意味でプイィ・フュイッセのアペラシオンの頂点に位置するワインです。母国イタリアで建築家をしていたファビオ・モントラーシ氏と妻のクレール氏は、ほぼ自己流でワイン生産者になりました。非常に完成度の高いワインは深みとエネルギーに満ちており、柔らかく、ストレートで、熟成の可能性を秘めています。

 

Andréa Calek – Vin de France – « Babiole » アンドレア・カレクヴァン・ド・フランス、「バビオル」)

アルデッシュの一角、アルバ・ラ・ロメーヌとヴァルヴィニェールの側に、オーガニックでナチュラルなワインにこだわる醸造家たちの「巣」があります。チェコ出身のアンドレア・カレク氏もそこのワイン生産者のひとりです。この「バビオル」キュヴェは、熟した果実とスパイスのアロマが特徴の、シラーとグルナッシュの非常にジューシーなブレンドです。

みりん
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ジャンボン・ド・バイヨンヌ IGP
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