New blood in Jurançon
取材

ジュランソンに新たな活力が誕生!

Pierrick Jegu Pierrick Jegu, エディター 2022.07.14

スペインとの国境に近く、ピレネー山脈を望むこのぶどう畑では、辛口と甘口の美味しい白ワインが長年にわたり生産されています。
ここで、皆さまにお知らせしたい良いニュースがあります!ゼロからスタートし、すでに良い成果を上げているリュシーとマクシム・サラランのように、この地のワイン造りを見事に継承する若い生産者たちの登場です。ワインをテイスティングするように、その証拠を現地で確認してみましょう。

「複数形」の南西部

フランスワインの名産地といえば、専門家もワイン愛好家も、ボルドー、ラングドック、プロヴァンスの間にある「南西部」を挙げます。地理的な位置、テロワール、気候、面積など、それぞれの特徴を持つ小さなぶどう畑が多くあります。
地場品種を中心とした古いぶどう品種から「3色のワイン」を生産するガイヤック、スター品種のマルベックを用い「赤ワインだけ」を生産するカオール、ネグレットという独自のぶどうを用いるフロントン、個性の異なる赤ワインと辛口から甘口までの白ワインを生み出すベルジュラック。これらのワインの共通点は何でしょうか?
この偉大なる南西部で最もエキサイティングなアペラシオンを見つけるため、ピレネー山脈の麓に行ってみました。

New blood in Jurançon
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADA

    頂点にあるぶどう畑

    ポーから少し離れたジュランソンでは、起伏の多い景観の中にぶどう畑が広がっています。そこからは、ピレネー山脈の息を呑むような大パノラマが見えます。ここでは、白、そして白!白以外の何ものもありません!
    ジュランソネ(ジュランソンの人々)
    の名声を築いた、美しいバランスの甘口ワインはもちろんのこと、辛口ワインも素晴らしいのです。長い間、スーシュ
     (Souch)カマン・ラルデャ(Camin Larredya)、コアペ(Cauhapé)といった歴史的なドメーヌと、非常に才能あるぶどう栽培者が極めて質の高いワインを造り、この地域の代表格を務めてきました。近年では、土壌、植物、環境を尊重し、ぶどう栽培に熱心に取り組む若い世代も見られます。

    New blood in Jurançon
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    2人のほうがいい!

    ガンにあるクロ・ラルイヤで、リュシーとマクシム・サラランがこの新しい動きの一翼を担っているのは間違いありません。
    3ヘクタールという限られた面積の中で夫妻が目指しているのは、製品の精度や造る喜びを失う危険を冒してまで生産拡大を望むのではなく、この小さな土地のなかで素晴らしいワインを造ることです。
    スーシュのドメーヌで働きながら、マクシムは
    2011年に最初のぶどうの木を植え、2014年に最初のワインを瓶詰めしました。以来、標高340mにあるこのドメーヌは進歩を続け、現在はこの地域で最も尊敬されるワイナリーのひとつとなっています。今では完全にドメーヌに落ち着いたリュシーとマクシムは、何でも一緒にやります。有機農法やバイオダイナミック農法を厳格に実践している畑で、フランスの中でも特に水量が豊富な地域ゆえに、やるべき仕事はたくさんあります。グロ・マンサン、プティ・マンサン、カマラレのぶどうの収穫には人手が要るのですが、たいていのことは「すべて2人で」、作業します。
    冬には小さなウエサン
    羊がぶどう畑でエコ放牧の刈り込み役を務めてくれます。セラーでは、24千万年前のテロワールの表情をぼかさないように、農薬投入もメイクもしません!
    レストランやフランス国内の百近いワイン商、そして十数カ国の輸出先にワインを提供するこのドメーヌのすべてのキュヴェには、強いミネラル感があります!

    New blood in Jurançon
  • ©LOUIS-LAURENT GRANDADAM

    テイスト・フランス・マガジン セレクション

    クロ・ラルイヤ辛口ジュランソン-「メテオール(Météore)」 2021
    このドメーヌのテロワールでは、プティ・マンサンが他のテロワールよりもアルコールの上昇を抑えています。グロ・マンサンとブレンドすることで、エネルギーに満ち溢れた輝くような白ワインとなり、唾液腺を美味しく刺激するミネラルの後味が楽しめます!

    クロ・ラルイヤ辛口ジュランソン-「コメット(Comète)」 2020
    「メテオール」よりもまろやかで様々な顔を持つ「コメット」は、新鮮さに欠けることなく、逆にガストロノミーな白として自己主張するワインです。カマラレは現存するヘクタール数が少ない地元の古いぶどう品種で、プティ・マンサンとのブレンドの25%を占めています。

    クロ・ラルイヤジュランソン-「フェニクス(Phoenix)」 2021
    甘口の白ワインを味わうと、重すぎる感じが気になるものですが、このワインは一口目から驚くべきバランスで安心させてくれます。花のようなアロマ、わずかに砂糖漬けにしたレモンとミントの香りが混ざり合い、クリーンで非常に塩味の強いフィニッシュへと導きます。2020年ヴィンテージも、素敵な魅力を感じさせます。

     

    みりん
    みりん
    AOP ポワトゥ=シャラント産バター
    AOP ポワトゥ=シャラント産バター