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シャブリ祭りで盛り上がる10月、 秋の味覚を辛口白ワインと

山本真紀 山本真紀 , ワインライター 2021.10.25
山本真紀_Chablis

秋が深まると、日本でも農作物の収穫を祝う祭りが各地で行われますよね。
フランスワインの世界では、よく色付いたぶどうをワインの仕込み作業へまわし、ひと息ついたタイミングでお祭りを開催する産地があちこちに。
毎年10月にワイン祭りを行うのは、辛口白ワインでよく知られているブルゴーニュのシャブリ地区。
お祭りのワクワク気分をフランスとシェアし、日本の我が家でもシャブリワインで宴を開いてみませんか。

パリから東南へ約200km、パリっ子が日帰りでワイン旅行も出来てしまうのがシャブリ地区です。
ブルゴーニュ地方の最北端、またシャンパーニュ地方にもほど近く、シャルドネ種の栽培にピッタリな土壌や気候に恵まれています。
「シャブリといえばフレッシュな辛口白ワイン」とのイメージは、日本で昔から知られているもの。赤も白も造るワイン産地が多いなか、シャブリはシャルドネの辛口白ワイン造りに重点を置いてきた希少な産地なのです。
そんなシャブリでは毎年10月第4週末に「シャブリ・ワイン・フェスティバル」が開かれてきました。1949年から続く伝統行事で、多くのワイン好きが集まる人気の祭典です。この日は、ガウンをまとったシャブリ騎士団が街を練り歩くのを見学し、コンサートを鑑賞し、郷土料理とシャブリワインのペアリングを堪能し……とイベントが盛りだくさん。ひとり6ユーロのテイスティンググラスを買い、産地や生産者の違うシャブリを少しずつ注いで飲み比べられるほか、もう市場に出回っていない古いヴィンテージのワインと出会うチャンスまで用意されています。


 

格付け違いでシャブリ飲み比べも

「え、シャブリで飲み比べ?だって、どれも辛口白ワインなのは同じでしょ?」
と疑問に思いましたか?そう、シャブリの基本は、シャルドネ種から造られた辛口白ワイン。
ですが、軽快な味わいからズッシリ濃厚な味わいまで揃っているんですよ。
その味わいは、ボトルのラベルをパッと見て分かるもの。
目安は、ワイン法による格付け()AOC)です。
畑やエリアでブドウの出来が異なるので、その違いによって4つのランクで格付けが決められています。

 

1 シャブリ・グラン・クリュ(特級)

2 シャブリ・プルミエ・クリュ(1級)

3 シャブリ

4 プティ・シャブリ


1から4に向かうにつれ、お味は軽快に、お値段は手頃に、そしてより早飲みになっていきます。
一番生産量が多く、街のワインショップでもよく見かけるのは、3のAOCシャブリでしょう。

シャルドネ種由来の厚みある味わいにフレッシュさが加わり、飲み飽きしないワイン。
買ってすぐにおいしく飲める手軽さもうれしいですね。

 

 

塩を効かせた料理がシャブリの良き友

春や夏には「フレッシュなシャブリが飲みたい!」と人気が高まるものの、じつは秋冬もシャブリを忘れてはなりません。
涼しい気候でぶどうが育つおかげでワインにはスッキリとした酸味があり、塩気の効いたシンプルな料理と抜群に合うからです。


たとえば、毎秋いちどは食べておきたい銀杏をきのこと炒めて、塩をパラリ。銀杏ときのこの土っぽい香りやふんわり残る苦味をシャブリが静かに受け止めてくれるんです。さらに気温がぐんと下がったら、やはり鍋。鶏肉と野菜を鍋で煮込み、こちらも塩で味を整え、またまたシャブリ登場。プリプリの鶏肉、鶏スープを吸った野菜、これらの旨味に塩気を介してリンクできるシャブリさえあれば、もう安心です。

「シャブリには牡蠣」というフレーズが有名ですでも、シャブリを牡蠣専用にしてしまってはもったいない。魚介に限らず野菜や肉でも、食材の風味を活かす塩味の総菜には、まずシャブリをお試しあれ。


シャブリに合うレシピはほかにも!

パン・ド・カンパーニュ
パン・ド・カンパーニュ
AOP ヴァレ・デ・ボー・ド・プロヴァンス オリーブオイル
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