カヌレは、ボルドー地方で生まれたフランスの伝統菓子。外はカリッとキャラメリゼされ、中はもっちりしたカスタードのような生地にフランス産バニラとラム酒が香ります。詳しい手順にプロが教える焼き方のコツを盛り込んだ、本格的なカヌレのレシピをご覧ください。
カヌレは、ボルドーを代表する銘菓の一つです。溝の入った小ぶりな形で知られ、カスタードのようなもっちりした濃厚な生地とカリッとキャラメリゼした外側のユニークな食感が魅力です。その歴史は数世紀前にさかのぼり、ボルドーの修道院で生まれたという説が有力です。ワインの醸造工程で余った卵黄を使って、修道女たちが焼いたお菓子が始まりだと言われています。当時は、樽由来の不純物を除去して澄んだワインに仕上げるために卵白が広く使用されていたため、大量に余った卵黄を焼き菓子に使用することができたのです。「カヌレ」(綴りはcanneléもしくはcanelé)という名前は、昔から使われている焼き型の「溝」を指すフランス語のcannelureに由来すると考えられています。いまや、カヌレ・ド・ボルドーは同地方の代表的な伝統菓子として、フランス各地で親しまれるようになりました。フランスのパティスリーに並んでいることが多く、カフェ・グルマン(コーヒーに添えるデザートプレート)の一品になることもあります。
美味しいカヌレを作るために欠かせないのが、厳選されたフランス産食材です。全乳とフランス産バターが生地にコクのあるカスタードのような食感をもたらし、フランス産ラム酒が豊かな香りを添えます。中でも、マルティニーク産ラム酒(カリブ海に浮かぶフランス領マルティニーク島の新鮮なサトウキビの搾り汁から造られる)を使用すれば、温かみのあるふくよかな香りとサトウキビ由来の繊細な風味がキャラメリゼされた表面と絶妙なハーモニーを奏でます。カヌレにはバニラも欠かせません。上質なタヒチ(フランス領ポリネシア)産バニラビーンズは、華やかでほのかにフルーティーな香りを生地に加えます。こうしたフランス産食材が渾然一体となり、カヌレ・ド・ボルドーならではの個性豊かな風味や味わいが生まれるのです。
カヌレには高度なテクニックが必要なお菓子というイメージがありますが、いくつかの基本的なコツを押さえれば、実は難しくありません。生地をひと晩寝かせることで風味が十分に引き出され、独特の食感も生まれます。型選びも重要です。昔ながらの銅製の型を使うと均一にキャラメリゼされたカリカリの食感に仕上がりますが、金属製や丈夫なシリコン製の型でも問題なく焼き上がります。さらに、焼成温度も大事なポイントです。高温(240°C前後)で焼き始めることで、外にはカヌレ特有の濃い焼き色が付き、中の生地はカスタードのようにしっとりした食感を保てます。カヌレは焼いた当日、できれば、オーブンから出して数時間後に味わうのが理想的。カリッとした外側ともっちりした生地のコントラストが楽しめます。
準備に必要な時間
材料 For
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500 ml
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50 g
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125 g
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250 g
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3 個
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作り方
1
鍋に牛乳を入れる。バニラのさやを縦に割いて種をこそげ取り、種とさやの両方をバターとともに牛乳に加える。弱火で温め、沸騰直前まで加熱したら火を止め、人肌程度に冷ます。
© Myriam Baya
2
大きめのボウルに卵と砂糖を入れ、なめらかになるまで泡立て器で混ぜ合わせる。さらに、小麦粉を加えてよく混ぜる。
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3
人肌にした牛乳を少しずつ加えながら、ダマにならないよう混ぜ続ける。ラム酒を加え、バニラのさやも生地に戻す。
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4
生地を大きめの広口瓶または密閉容器に移し、冷蔵庫で最低12時間、できればひと晩寝かせる。
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5
カヌレ型に油脂を塗り、冷蔵庫で30分以上冷やす。その間にオーブンを240°Cに予熱しておく。
6
冷蔵庫で寝かせておいた生地をよく混ぜ、型の縁から約1 cm下まで注ぐ。型を天板に並べ、240°Cで10分焼く。
© Myriam Baya
7
オーブンの温度を180°Cに下げ、さらに約40分焼く。カヌレの表面がしっかりとキャラメリゼされ、中はまだ柔らかい状態に焼き上げる。
© Myriam Baya
8
焼き上がったらすぐに型から外し、網の上で冷ます。ボナペティ!
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とのペアリング
カヌレには、ソーテルヌのようなフランス南西部の甘口ワインがよく合います。また、シャンパーニュやクレマン・ド・ロワールなどのフランス産スパークリングワインを合わせれば、フランス流のエレガントな午後のデザートタイムを楽しめます。
Contributor
Food blogger