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フランス産ヴィネガーを生かして新しい味わいを見つける

Tsuyoshi Murakami Tsuyoshi Murakami, writer 2020.10.22
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フランスのヴィネガーには、赤白のワインヴィネガーの他、シャンパンヴィネガーやシェリーヴィネガー、バルサミコなど、同じワインヴィネガーでもさまざまなタイプがあります。他にも、タラゴン入りやタイム、セージ、ローズマリーなどのミックスハーブを漬け込んだハーブ入りのワインヴィネガーもあります。また、フランボワーズヴィネガーなど、果汁などを少量加えた、香りが爽やかなフルーツヴィネガー、味わいがまろやかなシードルから造られるシードルヴィネガーなどもあります。多彩なヴィネガーがあるので、それらを特徴によって使い分ければ、きっと新しい味覚の発見があるでしょう。

 ワインヴィネガーは、日本の米酢などよりも酸度が高く、グリーンサラダのドレッシングを作る時、日本の酢よりも少ない量で良く、言葉通り、ちょうどドレスする程度の量をサラダに纏わせることができます。

 フランス人は、ワインヴィネガーといえば、赤ワインヴィネガーを使うことが多いようです。好みの問題かもしれませんが、赤ワインヴィネガーのほうが、風味がしっかりしているようにも感じられます。

 「カニカマの酢ジュレ添え」(レシピ参照)に使用したシェリーヴィネガーは、繊細な味わいで出汁との相性が良く、和食に用いることをおすすめします。また、トマトにも良く合うので、夏のトマト料理にも利用できます。

 「鶏のバルサミコ照り焼き」(レシピ参照)では、バルサミコを使用しました。バルサミコは酸度が低く、甘味も感じられます。

 身が締まっていて、おいしい脂がついているフランス産の鶏肉を生かすため、このバルサミコを使って照り焼き風にすることで、コクが出て、旨味がより強く感じられるようになります。

 フランスでは、ヴィネガーに対して、味としての酸味よりも、風味、香りを求めます。肉を焼いた時に、そこにワインヴィネガーなどを入れてデグラッセ(付着した肉汁を煮溶かす)し、フォン(肉の出汁)などを加えてソースを作るのは、酸味が欲しいからではなく、ヴィネガーの香りや風味を求めているからです。

 フランスからは、とても上質なヴィネガーが輸入されています。それを選んで利用することができます。自分たちの感覚でそれを生かせば、毎日の料理がもっと楽しくなります。ぜひ試してみてください。

 

料理研究家・脇雅世氏インタビューにより構成

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