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日本の家庭料理とのペアリング

Wataru Iwata Wataru Iwata, Sommelier 2021.02.12
Loire.JP recette
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協力:  Loire Valley Wine

 

 

これまでロワールワインが持つ多岐に渡る様々なワインのスタイルについて語って参りました。ピュアで洗練された泡のキメの細かいクレマン・ド・ロワール、ほんのりと甘いチャーミングなロゼ・ダンジュー。そしてソーヴィニョン・ブランまたはカベルネ・フランに代表されるロワール系の品種で造られる白ワイン赤ワイン。そして優美で上品な甘みを持つ甘口ワインのコトー・デュ・レイヨンなど、ロワールワインだけでコース料理とのペアリングが完成できてしまうほどです。

今回はそんなロワールワインの我々日本の和食との楽しみ方についてお話しさせていただければと思います。高品質で多様性溢れるロワールワインをより多くの皆様に楽しんで頂きたいので、今回は和食の中でも特にご家庭で楽しまれるような、家庭料理との相性について述べていきたいと思います。

まずは私も個人的に大好きなスパークリングワインのクレマン・ド・ロワールから。もしコース料理に合わせて、一本しかワインを選べないとなったら悩むことなく、このスパークリングワインを選ぶくらい、どのようなタイプのお料理にも合わせやすいのが特徴です。その中でもお勧めしたいのが天ぷらです。ロワールワイン特有の清らかでクリスプな酸が帆立貝の天ぷらなどの揚げ物のサクッとした食感に合うと同時にシュナン・ブランで造ったクレマンであれば、油のコクとその滑らかな酸も同調します。さらに天ぷらでも江戸前のように胡麻油を使ってエビやキスといった素材を調理しますとより香ばしい香りを楽しむこともでき、瓶内二次発酵で造られるクレマンのトーストしたようなニュアンスとも同調します。


そしてA.O.C. トゥーレーヌに代表されるようなソーヴィニョン・ブランと相性が良いのが魚介類です。特に真鯛やヒラメといった白身魚の繊細な旨味を引き立ててくれる爽やかで心地の良い酸味が特徴です。ここで気をつけたいのがお醤油ではなく、お塩とスダチのような和柑橘と合わせること。特にソーヴィニョン・ブランが持つ爽やかでアロマティックハーブのようなニュアンスにはスダチと少しワサビを添えてお塩で合わせていただくと絶妙なハーモニーを楽しんでいただくことができます。


そしてロワール地方を代表するロゼワイン、ロゼ・ダンジュー。グロロー(Grolleau)と呼ばれるぶどう品種を中心としたほんのりと甘さが残るアルコールも低めなロゼワイン。こちらにはやや甘く煮付けた肉じゃがなどの煮込み系のお料理がお勧めです。みりんやお醤油の風味をしっかりと包み込んでくれるだけでなく、お肉の旨味やゆっくりと火を入れて柔らかくなったジャガイモや人参、そして玉ねぎといった根菜の野菜本来の甘みを存分に引き立ててくれます。食前のアペリティフだけではなく、食中にも楽しむことができるのが魅力的ですね。

 
そしてもう一つ、食中酒ということで忘れてはいけないのが、コトー・デュ・レイヨンが代表するロワール地方の甘口ワインのアペラシオンです。こういったワインもデザートだけでなく、日本の家庭料理と合わせることができる汎用性を持っています。例えば現地では「タルト・タタン」に代表されるようなデザートに合わせたりもしますが、今回お勧めしたいのが、日本の調味料を代表する「味噌」との相性です。特に「白味噌」のような滑らかなテクスチャーとコクのある甘みと旨味とシュナン・ブランから造られる優美な甘口のワインがぴったりと寄り添うのです。つなぎ目の無いようなスムースで艶やかなテクスチャーを持つコトー・デュ・レイヨンが茄子の白味噌田楽のようなお料理と合わせていただくと、お互いの持つ心地良い純粋な甘さが絡みあい、より奥行きのある味わいを演出してくれます。このように甘口のワインというのは単にデザートだけでなく、しっかりと食事とも楽しむことができるのが、ワインの無限な可能性というものを感じさせてくれます。


最後はロワール地方を代表するアペラシオンから、黒ぶどうのカベルネ・フランから造られる赤ワインの紹介です。

ここで合わせたいのが日本人だけでなく、世界中でも人気がある和食の1つである「照り焼きチキン」です。香ばしく焼き色をつけたジューシーな旨味あふれる照り焼きチキンと素晴らしいハーモニーを奏でるのがカベルネ・フランです。

特にロワールのカベルネ・フランはみずみずしい酸の質感とキメの細かいタンニンがこのジューシーな鶏肉のテクスチャーを引き立てるとともに、熟した赤系フルーツのフレーバーが甘い醤油ベースのタレのコクとも同調します。

付け合わせには素揚げしたししとうを添えると、カベルネ・フランが元々持ち合わせる微かなハーブのような香りを引き立てます。山椒をかけるのも同じような意味合いでおすすめです。


このようにロワール地方の多様性溢れるワインはレストランだけでなく、普段から我々の食卓に並ぶような家庭料理とも存分に楽しむことができます。家族の団欒に華を添えるように、是非ご家庭でも、ユニークで高品質なロワールワインとのペアリングをお楽しみください!

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