Brie

AOP ブリー・ド・モー

Île-de-France
生産地
イル=ド=フランス

外交の達人にして美食家で知られるタレーランが「チーズの王様」と呼んだAOP ブリー・ド・モーは、クリーミーでバターのような味わいと強い個性で、中世の時代から王侯貴族の舌を楽しませてきたチーズです。

知っておきたいこと

一目で分かる破格の大きさと堂々とした佇まいが特徴的な AOP ブリー・ド・モー。白カビに覆われた、やわらかなペースト状のチーズは牛の生乳から作られたもので、中世にモー(Meaux)という町の近くの修道院で作られたのが始まりと言われています。名前の由来ともなったこの町ではその当時、域内最大の市場が開かれていました。その後、ルイ14世が毎週ベルサイユ宮殿の食卓に運ばせていたことでも知られています。AOP ブリー・ド・モーは、指定地域で育てられた牛の乳を、ブリーシャベルを使って手作業で型に流し込み、乾塩をまぶした上にペニシリウムを加えて表面にカビを発生させます。そして、直径約35cm、重さ2.5~3.3kgにもなるこのチーズを4~8週間、セラーで熟成させて個性を引き出します。

特筆するべきこと

香り

香り

マッシュルームや森の下生えのような香り。
視覚的に

視覚的に

綿毛のような真っ白なカビに覆われていますが、熟成を重ねるとともに、わずかにオレンジがかった茶色の斑点や縞が出てきます。中の生地は象牙色から淡黄色がかったクリーミーなペースト状。
味覚的に

味覚的に

少しねっとりとした、やわらかく、クリーミーなペースト状。熟成が進むとバターや木の実のような香りと独特の塩味が際立ってきます。後味はわずかに苦味が残ります。

栄養面のメリット

カルシウムとタンパク質が豊富。

編集後記

« 1815年のウィーン会議において、ブリー・ド・モーの熱心な愛好家としても知られるフランスの有名な政治家兼外交官、シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴールが参加各国のチーズ52種類の品評会を開催。自国のババリアブルーチーズを押していたオーストリア代表のメッテルニヒも最後にはブリー・ド・モーを「チーズの王子」と認めざるを得ない結果となりました。 »

利用方法

お召し上がり方

一般的に切り分けて販売されています。きちんと香りが出るように、食卓に出す1時間前に冷蔵庫から取り出しておくことをお忘れなく。

チーズの盛り合わせに欠かせない定番で、やわらかなサワードーブレッドに塗っても美味しくお召し上がりいただけます。また、グラタンやそば粉のパンケーキ、塩味の効いたタルトとも相性抜群で、ブリーショートブレッドやブリーチーズのクロックムッシュなど、産地の2大特産品にも使われています。

とのペアリング

食材:ヘーゼルナッツ、トリュフ、青リンゴ、梨、ベーコン

ワイン:AOP ジブリ、AOP サン・ニコラ・ド・ブルグイユ(赤)、AOP アルザス・ピノ・ノワール、AOP ソミュール(赤)

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