

鮮やかなオレンジ色と丸い形が特徴の非加熱圧搾タイプのミモレットチーズは、17世紀にコルベール財務総監によって生み出されました。
フランスとオランダは戦争状態にあったため、財務総監コルベールはオランダ産チーズの輸入を禁止し、フランスのチーズ製造業者に対してエダムチーズに似たチーズの製造を命じたことから、ミモレットは生まれました。しかしエダムは中身がクリーム色で、外皮がワックスで覆われているという点で、ミモレットとは異なります。
長い間「ブール・ド・リール(リールのボール)」または「ヴィユー・オランド(オールド・オランダ)」と 呼ばれてきたミモレットは、牛乳製の非加熱圧搾タイプのチーズです。丸い形で上下は平たく、鮮やかなオレンジ色は天然植物のアナトー色素で着色したものです。外皮は自然のままで凹凸があります。フランスのフランドル地方生まれのミモレットチーズは、今日では他の地域でも造られるようになりましたが、その元々の産地で熟成させることが一般的です。熟成期間は2年になることもあります。熟成3か月のものをジュンヌ(若い)、半年のものをドゥミ・ヴィエイユ(半ば古い)、12か月以上のものをヴィエイユ(古い)、そして18か月以上のものをエクストラ・ヴィエイユ(とても古い)と呼びます。赤ラベル(Label Rouge)により、1989年以降ヴィエイユとエクストラ・ヴィエイユのミモレットが認証保護されています。
ミモレットチーズはタンパク質が豊富で、ビタミンA、B2、B12を多く含みます。
塩味のものと:ヘーゼルナッツ、子牛肉、チャイブ、青リンゴ。
ドリンク類と : エクストラ・ヴィエイユには黒ビール、ジュンヌにはAOPトゥーレーヌ・シュノンソー赤、AOCヴァランセ赤、AOCコート・ドーヴェルニュ赤。